« ちょっと笑ったこと | トップページ | さらば「宇宙船」!? »

2005.06.03

旅をしたくなる本

行ったことのない国のことが書かれた本を読むのが好きです。ガイド本ではなく、そこの生活感が伝わってくるような本。すごい派手な事件が起こるわけではなく、日本に住む自分たちと同じような人が同じように暮らしているのだけど、お国柄や文化の違いが見える、そんな本。意外と少ないのですが。

黄昏のロンドンから
著者名:木村 治美 出版社:文藝春秋 出版年:1980.01 ISBN :4167232014

大学浪人時代にこの本を読みました。買った記憶はないので多分家族の誰かが買って家にあったのだと思います。作者が実際にロンドンで家族と暮らすなかで目に付いたこと、普通に経験したことを、作者の視点で淡々と語っています。そこに作者の日本人としての観点や、背景となる事象(政治問題であったり法律であったり国民性であったり)の分析がさりげなく書かれることにより、単なる「異国エッセイもの」ではない本となっています。続編(静かに流れよテムズ川)があることを知り、そちらも買って読みました。

静かに流れよテムズ川
著者名:木村 治美 出版社:文藝春秋 出版年:1981.01 ISBN :4167232022

浪人という閉塞感のなかで読んだこの二冊は、私にイギリスという国のイメージを強烈に叩き込んでくれました。この本に描かれた「曇りがちの古い街ロンドン」が閉塞感にマッチしていたような気もします。これが南国やカリフォルニアとかだったとしたら、当時そんなに魅力を感じなかったかもしれません。大学入学後2度イギリスにバックパッカーとして渡りましたが、この本のせいか有名な観光場所などは殆ど回らず、ただただ街中をふらふらとさまよい、そこらへんの食堂で食事をしたり、公園でぼーっと煙草を吸ったり、映画やコンサートに行ったり、という日々を過ごしました。あんな贅沢な時間の使い方は妻子もちのサラリーマンになった今となってはもうできないことですが、そういうきっかけをくれたこの二冊と若い頃に出会えたのは幸運だったと思います。

|

« ちょっと笑ったこと | トップページ | さらば「宇宙船」!? »

コメント

こんにちわ
そうです!私もこんな本が好きなんです。
有名な場所もいいですが、以前読んだ本にも街やshop、花や家、マンホールの形...身近なことについて書いてありました。この本も興味があります。またひとつ夢が広がりそうですw見つけ次第読んでみることにします。

投稿: 樹℃ | 2005.07.28 16:45

お役にたてて幸いです。ネットで本を薦めあえる、というのも楽しいですね。

投稿: 子供相談室 | 2005.07.28 21:48

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/35672/16155919

この記事へのトラックバック一覧です: 旅をしたくなる本:

« ちょっと笑ったこと | トップページ | さらば「宇宙船」!? »